ヘアカラーの頭皮への負担

ヘアカラーの頭皮への負担

ヘアカラーをすると頭皮への負担はかかりますか?

ヘアカラーで使用する薬剤は刺激が強いので、頭皮への負担はかかってくるのか心配になる方もいると思います。
特に敏感肌の方は心配ですよね。
今回はヘアカラーによる頭皮への影響についてお話していきます。

ヘアカラーによる皮膚炎の可能性があります

一般的にヘアカラーとして使われるものは以下の成分が含まれています。
・1剤 酸化染料・アルカリ剤・界面活性剤
・2剤 過酸化水素
ある程度刺激がある成分も含まれていますので、ヘアカラーをする際に考えられる頭皮の影響で考えられるのは以下の皮膚炎です。
・アレルギー性接触皮膚炎
・刺激性接触皮膚炎

アレルギー性接触皮膚炎

アレルギー性皮膚炎は、パラフェニレンジアミンや硫酸トルエン2.5-ジアミン、パラアミノフェノールなどのジアミン成分によるアレルギー反応が起きる場合があります。
かゆみや赤み、湿疹などの症状の他、腫れたり滲出液が出るといった症状が起きます。
アレルギー性ということもあり、カラーを繰り返す事で血圧低下や全身の蕁麻疹(じんましん)、呼吸困難といった重度の症状が起きる可能性もあるので注意が必要です。

刺激性接触皮膚炎

カラー成分は刺激が強い成分も含まれているため、敏感肌など肌への刺激に弱い方で頭皮に薬液が付着した際に、肌への刺激を感じてかゆみや赤み、腫れなどの症状が出る場合があります。

●サロンでのヘアカラー技術次第でリスク回避は可能です
自分でセルフカラーを行うと安い薬剤を使用する場合も多く、頭皮への刺激が強い商品も中には存在します。
そしてセルフカラーを行う際に根元までしっかりとカラーを入れようとして頭皮に薬剤をつける場合が多いため、頭皮や皮膚などに肌トラブルが起きる例も増えつつあります。
セルフカラーでは扱う薬剤、塗布状況を考えると頭皮への刺激、影響が大きいのでおすすめしません。
カラーで扱う薬剤は刺激があるものの正しい知識を持ち、使い方に充分気をつければリスク回避は出来ます。
カラーを行う場合はサロンでお願いした方が良いでしょう。

●サロンでのカラーを受ける際に行っている頭皮トラブル対策
サロンで扱っているカラーの種類は豊富にあり、用途や目的によって選べるようになりました。
またカラー剤も進化しつつありますので刺激が少ない薬剤も登場しています。
サロンでカラーを行うにあたって以下のような頭皮トラブル対策が可能です。

パッチテストの実施

初めてカラーをする方、そして敏感肌気味で心配な場合はカラーに関する予約を入れる際にご相談ください。
使用する予定の薬剤を腕の内側などに塗布し、一定時間経過後に赤みなどが出ていないか目視で確認を行うテストです。
パッチテストで赤みが出ている場合はアレルギー性接触皮膚炎の可能性があると判断できます。

ヘアカラー種類の選択肢

アレルギー性接触皮膚炎の可能性があると判断された場合、ジアミン系の成分を含んだヘアカラー剤の使用は避けた方が良いという結果になります。
ただ、ジアミンを含まない他のカラーを利用するという選択肢もありますのでご安心ください。
例えばヘアマニキュアや酸性カラーなどが当てはまります。
また、扱っているサロンは少ないですが、低アルカリカラーやオーガニック成分を使用したオーガニックカラーなどを取り扱っている場合もあります。
選択肢もいくつかありますので、アレルギー反応が起きる心配がないヘアカラーも可能です。

頭皮へ保護スプレーを行う

カラーを行う前に頭皮へプロテクションオイルをスプレーすることで頭皮の保護をしつつ、刺激の改善が可能です。
この保護スプレーはカラーだけでなくパーマの際に使う場合もあるので、頭皮への刺激の対策として利用できます。

頭皮へつけない技術を生かしたカラーリング

パッチテストの結果、特にアレルギー反応が見られなかった、そしてこれまでにヘアカラーでかゆみや赤みなどの肌トラブルが起きているという場合は、刺激性接触皮膚炎の可能性が考えられます。
この場合、ヘアカラーの技術次第ではアルカリカラーの利用が可能です。
薬剤塗布の際に頭皮には薬剤をつけずにギリギリのラインで塗布していく「ゼロタッチ」「ゼロテク」とよばれている技術を行いつつカラーする方法も可能です。
この方法だと頭皮に薬剤がつかないので頭皮のヒリヒリ感やかゆみ、痛みが起きる心配も少なくなりますので、この方法が可能かどうか、相談してみてください。

●カラー中に刺激を感じた時は我慢しないこと
体質やタイミングによって問題がない時もあれば、肌の調子によって刺激を感じるという時もあるかもしれません。
例えば以下の条件で刺激を感じる場合もあります。
・季節の変わり目
・疲れで肌の調子が悪化している時
・カラーの頻度が多い場合
もしカラー中に頭皮への刺激を感じた場合は我慢しないでスタッフに伝えるようにしてください。
頭皮への刺激を我慢してそのままカラーを繰り返していると頭皮環境も荒れやすくなってしまいますし、アレルギーが原因の場合は症状が悪化する場合もあります。
刺激を感じない方法でカラーを行うといった選択肢も出てきますので、刺激を感じた場合は無理をして我慢しないようにしましょう。